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教育をじっくり考えたい人に読んでほしい~『街場の教育論』の感想~

大学時代の仲間が「教育業に転職したならぜひ読んでほしい」とすすめてくれた内田樹の『街場の教育論』

(※私の転職への思いについては早大卒の20代会社員が福祉業界に転職した理由をご覧ください。)

難しいことをわかりやすく説明してくれる内田樹の本は好きです。

この本を読んで、なるほど、と思えたポイントがいくつかあったので、私なりに考えを膨らませてみます。

「できないこと」を見つけるのは難しい

「できることを列挙するのは簡単だが、自分に足りていないところを見つけるのは難しい」「足りていないことを知らないと支援が求められない」

第6講にはそのようなことが書かれています。

確かに、こんな料理が作れる、とか、こんな絵が描ける、ということを示すことは簡単にできます。

でも、自分がどんな料理は作れないのか、どんな絵は描けないのか、はわからない。

自己理解を難しく感じるのは、”できないことの見えにくさ”なんだと気づきました。

自分の足りてなさに気づくためには、本を読んだり、人と話したりして、今まで自分が触れてきた世界とは違う世界に触れることが必要だと強く思います。

そういえば、リトルミイも「自分と向き合うにはひとりになるんじゃなくて、自分の知らない人たちと関わりあうこと」と言ってました。

食わず嫌いせずに、色んな本を読んで、色んな人と出会って、自分をもっと知りたいと感じました。

「過去に一度できた」が大事?

「自分で考えた言葉だというと信用されないが、私にも師がいてその人からの教えだと言うと信用される」

「過去に存在しえなかったというだけで無理そうだと思う。だから人を説得するとき、かつて存在したが今は消えた、という話型を使う」

第7講にはそのようなことが書かれています。

前例のない新しい考えというだけで、否定的な気持ちになる。

そう考えると、思い当たることがいくつかあり、反省しました。

会社なんかは特にそうかもしれないですね。

私が担当する子どもが私から見て突拍子もないことを言っても、否定したくない。

私自身も、やりたいことや実現したい世界は前例がなくてもあきらめない。

そんな風に思えて、元気が出てきます。

人に喜んでもらうことを目的に

「100点のAより、0点のBに勉強を教えた80点のCの方が労働の場では評価を上ける」

第9講にそのようなことが書かれています。

高校時代のクラスメイトにとても容量が良くて、まったく勉強していないのにテストの点数がいい子がいました。

たくさん勉強してるのに伸び悩んでいる友だちに「昨日は一日中アニメ見た」とか言ってしまう。

彼女自体に悪気はないんだけど、一緒にいて傷つく。

私は、能力とか技術とかは手段でしかなくて、人を喜ばせるのが目的ですね。

大学生の私は素直にこう言っていたかもしれませんが、きれいごとだと思う気持ちもよくわかります。

働いていると喜んでもらえないような仕事もあります。

  • ダブルブッキングが発生し、どうしても片方のお客様をお断りしなければならない
  • 事務手続きの催促
  • 日々のルーティン

などなど、誰の笑顔のためにやっているのかわからない仕事だなと思ったことがあります。

ただ、お客様を喜ばせることにはつながらなくても、みんなが嫌がる仕事をやっておいたら一緒に働く仲間が喜んでくれました。

誰かを喜ばせるためにやっている、それを忘れずに私は働きたいです。

目次がわかりやすい

この本は、当たり前だと思っていたことがひっくり返されていきます。

ひっくりかえされたことが内田樹が言いたいテーマではなかったりもします。

当たり前だと思っていたことがひっくり返されたことが頭に残りすぎて、途中で「結局内田樹は何が言いたかったのだっけ?」となってしまうこともあります(笑)

ただ、この本は大学の授業がもとになったということもあり、目次が言いたいテーマとぴったり合致しているので、迷子にならずに済みました。

目次を意識しながら読むと読み進めやすいですよー。

教育や人と人の関係についてじっくり考えたい人におすすめの1冊です。